異常な飲水・排泄は要注意
腎泌尿器科の専門アプローチで、原因を究明し適切な治療を
- こんな症状
ありませんか?
- 水を飲む量が増えた、おしっこの量が増えた
- おしっこの回数が増えた、または出にくい、出ない
- トイレ以外の場所でおしっこをするようになった
- 血尿が出る、おしっこが濁っている、臭いがきつい
- 排尿時に痛そうに鳴く、いきむ
- 食欲がない、元気がない、吐く
- 口臭がする、痩せてきた
これらの症状に気づいたら、当院にご相談ください。
腎泌尿器科は、早期発見・早期治療を心がけ、動物さんの快適な排泄と健やかな日常を専門医がサポートいたします。
- 横浜鶴ヶ峰院 副院長
- 室 卓志
- 専門分野
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- 経歴
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- 都内動物病院
- 日本動物高度医療センター(泌尿器生殖器科、消化器科)
- JASMINEどうぶつ総合医療センター(腎泌尿器科、消化器科)
- ハグウェル動物総合病院 横浜鶴ヶ峰院 副院長
- 所属学会
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FEATURES
ハグウェル動物総合病院‐横浜鶴ヶ峰院の3つの特徴
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POINT01
- 精密な診断と早期介入
- 血液検査、尿検査はもちろん、超音波検査、X線検査、CT検査などを用いて、腎臓や尿管、膀胱、尿道の状態を詳細に評価します。これにより、腎臓病の早期発見や尿路結石の正確な位置の特定などが可能となり、早期の治療介入に繋げます。
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POINT02
- 内科と外科、統合的な治療アプローチ
- 慢性腎臓病や急性腎障害の内科的管理から、尿路結石の外科的摘出、先天性疾患の手術まで、それぞれの病態に応じた最適な内科的・外科的治療を提供します。
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POINT03
- 長期的なQOL維持のためのサポート
- 腎泌尿器疾患は慢性化しやすい病気が多く、継続的な管理が重要です。食事療法、投薬、サプリメントの活用など、動物さんの生活の質を長期にわたって維持するためのサポートをきめ細やかに行います。
腎泌尿器疾患の治療は、病気の種類や進行度、動物さんの状態によって様々です。当院では、内科的治療と外科的治療を適切に組み合わせ、動物さんにとって最善の治療アプローチをご提案します。
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内科療法
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- 食事療法
- 慢性腎臓病の進行抑制や尿路結石の管理において非常に重要です。個々の病態に合わせた療法食の選択と指導を行います。
- 薬物療法
- 腎保護薬、血圧降下剤、尿管拡張薬、抗菌薬、炎症を抑える薬など、症状や病態に応じて様々な薬を組み合わせます。
- 輸液療法
- 脱水の改善や老廃物の排泄促進のために、皮下点滴や静脈内点滴を行います。
- サプリメント
- 腎臓の健康維持や尿路環境の改善をサポートするサプリメントを提案することもあります。
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外科療法(手術)
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- 尿路結石摘出術
- 尿管、膀胱、尿道にできた結石が食事療法や薬物療法で溶けない場合や、閉塞の危険性や閉塞している場合に手術で摘出します。
- 尿路変更術
- 尿管や尿道が閉塞してしまったり、再発を繰り返したりする場合に、尿管膀胱新吻合や尿道を広げる手術(会陰尿道造術など)を行うことがあります。
- 腫瘍摘出術
- 腎臓、尿管、膀胱、尿道にできた腫瘍を外科的に切除します。切除だけでなく尿路確保のための再建術は非常に重要です。
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対症療法・緩和ケア
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- 食欲不振や嘔吐などの症状に対する治療、貧血の管理など、病気による苦痛を和らげ、快適な生活を送るためのサポートを行います。
- 進行した慢性腎臓病など、根治が難しい病気の場合には、QOLを最大限に維持することに重点を置いた緩和ケアを行います。
これらの治療法を単独で、あるいは組み合わせて、動物さんとご家族にとって最善の選択肢をご提案いたします。
犬の主な疾患
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- 慢性腎臓病
- 腎臓の機能が徐々に低下していく病気で、高齢犬に多く見られます。初期症状は分かりにくいですが、多飲多尿、食欲不振、体重減少などが現れます。進行を遅らせるための食事療法や投薬が中心となります。
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- 尿路結石症
- 腎臓や尿管、膀胱や尿道などに結石が形成される病気です。血尿、頻尿、排尿困難、全身症状などの症状が見られ、結石の種類によっては食事療法で溶かせる場合と、外科手術が必要な場合があります。
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- 膀胱炎
- 膀胱に炎症が起きる病気で、頻尿、血尿、排尿時の痛み、不適切な場所での排尿などの症状が見られます。細菌感染によるものが多く、抗菌薬などで治療します。
猫の主な疾患
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- 慢性腎臓病
- 犬と同様に、猫の高齢期に非常に多く見られる病気です。多飲多尿が主な症状で、進行すると食欲不振、嘔吐、体重減少などが現れます。早期からの食事療法と内科的管理が非常に重要です。
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- 猫下部尿路疾患(FLUTD)
- 膀胱炎、尿道閉塞、尿路結石症など、猫の膀胱から尿道にかけて発生する様々な病気の総称です。特にオス猫は尿道が細いため、尿道閉塞を起こしやすく、緊急処置が必要になることもあります。
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- 尿路結石症
- 猫も犬と同様に尿路結石を形成します。ストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石が主要な種類で、それぞれ適切な食事療法や治療法が選択されます。オス猫では尿道が細いため尿道閉塞が起こりやすく、手術が必要となることがあります。近年、尿管結石が多くみられ、そのほとんどがシュウ酸カルシウム結石であるため溶解が困難で、適切な診断と治療(特に外科治療)が必要となることが一般的です。
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多飲・多尿、食欲低下
柴犬/オス(12歳)
症状 |
最近、水を飲む量と尿の量が明らかに増えた。食欲も少し落ちてきた。 |
診断 ・ 治療 |
血液検査と尿検査、血圧測定、X線検査、超音波検査の結果、慢性腎臓病ステージ2、蛋白尿あり、高血圧なしと診断。腎臓病療法食への切り替えと、蛋白尿を抑制する内服薬を開始。 |
解説 |
慢性腎臓病は早期発見・早期介入で進行を遅らせることが可能です。定期的な検査と適切な食事管理と必要な薬物療法で、QOLを長く維持できます。 |
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トイレの回数が増える・排尿困難
アメリカンショートヘア/オス(6歳)
症状 |
トイレに何度も行くのに、おしっこがほとんど出ていない。とても苦しそうに鳴いている。 |
診断 ・ 治療 |
触診、X線検査にて尿道閉塞と診断。緊急で尿道カテーテルを挿入し閉塞を解除。膀胱炎とストルバイト結石が原因と判明し、食事療法と抗菌薬で治療。 |
解説 |
猫の尿道閉塞は命に関わる緊急性の高い状態です。迅速な対応で救命でき、適切な治療と食事管理で再発を予防できます。 |
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血尿
ミニチュア・シュナウザー/去勢オス(7歳)
症状 |
血尿が出た。治療をしているがなかなか良くならない。 |
診断 ・ 治療 |
超音波検査で膀胱内に腫瘤を確認。カテーテル吸引生検を実施し、病理検査とBRAF遺伝子変異検査にて尿路上皮癌と診断し、分子標的薬(ラパチニブ)で治療するも、腫瘍の増大がみられたため、膀胱尿道全摘出術/尿管法被吻合術を実施。 |
解説 |
尿路上皮癌は最も一般的な膀胱腫瘍で浸潤性が強い腫瘍です。早期診断、早期治療が重要ですが、腫瘍の進行により尿路閉塞を生じる可能性があります。化学療法や外科手術により治療されますが、余命が制限される場合もあります。 |
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急な食欲低下・嘔吐
スコティッシュフォールド/メス(7歳)
症状 |
急な食欲不振と嘔吐が続く。 |
診断 ・ 治療 |
血液検査にて重度の高窒素血症がみられ、X線検査と超音波検査にて尿管結石による急性腎障害と診断。一般状態が悪いため、早期に手術を実施。尿管切開にて結石を摘出し、尿管膀胱新吻合を実施。術後、早期に高窒素血症は改善し、一般状態が改善し退院した。 |
解説 |
近年、尿管結石は猫でよく診断される病気となっています。以前では原因不明の急性腎障害と診断されていた猫も診断機器の発達のため適切に診断されるようになっています。内科治療と外科治療の判断は経験が必要であり、外科治療も比較的難易度が高く、術後管理も非常に重要です。術後は再発予防や慢性腎臓病の管理など長期的な管理も非常に重要となります。 |
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- 01受付・問診
- ご予約の上ご来院ください。詳細な問診で、現在の症状、飲水量、排尿の様子、食欲など、気になる点を詳しくお伺いします。
- ご予約について
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- 02身体検査・臨床検査
- 全身の状態を確認し、血液検査、尿検査、X線検査、超音波検査、場合によっては血圧測定や便検査を実施します。
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- 03精密画像診断
- 造影X線検査、CT検査などを用いて、腎臓、尿管、膀胱、尿道などの形態学的異常や結石の有無、位置を詳細に確認します。
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- 04診断・治療計画の説明とご相談
- 検査結果に基づき、獣医師が病態、診断名、そして動物さんとご家族にとって最適な治療計画(上記「治療アプローチ」の内容を含む)の選択肢と、それぞれのメリット・デメリット、費用、予後について詳しくご説明し、ご相談の上決定します。
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- 05治療開始
- 決定した治療計画に基づき、内科的治療(食事療法、薬物療法、輸液など)や外科手術を実施します。
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- 06経過観察・QOL管理
- 治療の反応を確認しながら、定期的に検査を行い、必要に応じて治療計画を調整します。動物さんの QOL維持に努めます。
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- 07長期的なサポート
- 腎泌尿器疾患は継続的な管理が重要な病気が多いため、ご自宅でのケア方法や食事管理についてのアドバイスなど、長期にわたるサポートを提供します。
- 専門外来の注意点
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- 当院の腎泌尿器科専門外来は、完全予約制となっております。
- ご紹介いただく際は、これまでの症状の経過、既往歴、現在の内服薬、他院での検査データ(血液検査、尿検査、X線画像、超音波画像、CT画像など)を可能な限りご持参いただけますと、スムーズな診察と診断、治療計画の立案に繋がります。
- 排泄に関する症状の場合、可能であれば、採れたての尿や便をお持ちいただけると検査がスムーズです。
- 緊急を要する尿道閉塞などの症例の場合も、まずはお電話にてご連絡ください。
- 治療が必要と判断された場合は、事前に治療方針、費用、リスク、予後について詳細な説明を行い、ご家族と十分に話し合った上で実施いたします。
診療料金について
腎泌尿器科の診療料金は、検査内容(CT検査、超音波検査など)、治療内容(手術の有無、投薬、輸液の頻度など)、
使用する薬剤、入院日数などによって大きく異なります。
診察時に、それぞれの動物さんの状態に合わせた治療計画と、それに伴う概算費用を丁寧にご提示し、ご説明させていただきます。
詳細な料金については、お電話または来院時にスタッフにお気軽にお尋ねください。
PRICE LIST
※価格は税込です
初診料 |
〇〇円
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再診料 |
〇〇円
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尿検査 |
〇〇円〜
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血液検査(腎機能関連) |
〇〇円〜
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超音波検査(腹部) |
〇〇円〜
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CT検査 |
〇〇円〜
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手術費用 |
別途お見積もり
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- 慢性腎臓病は治りますか?
- 慢性腎臓病は一度進行すると完治は難しい病気ですが、早期に発見し、適切な食事療法と薬物療法を行うことで、病気の進行を遅らせ、動物さんのQOLを長く維持することが可能です。定期的な検査と継続的なケアが非常に重要となります。
- 尿路結石は再発しやすいですか?
- 尿路結石の種類や原因によって再発しやすさは異なりますが、一般的に再発しやすい病気です。結石の種類を正確に特定し、それに応じた食事療法や生活習慣の改善、必要に応じて投薬を継続することで、再発リスクを大幅に減らすことができます。
- おしっこの量が増えたら、病院に連れて行くべきですか?
- はい、水を飲む量や排尿量の増加は、腎臓病、糖尿病、ホルモン疾患など、様々な病気のサインである可能性があります。特に高齢の動物さんの場合は、早めに動物病院を受診し、検査を受けることを強くお勧めします。
- 療法食は一生続けないといけませんか?
- 病気の種類や状態によって異なりますが、慢性腎臓病や尿路結石症では、療法食が病気の管理に非常に重要な役割を果たすため、生涯にわたって継続していただくことが推奨されるケースが多いです。獣医師と相談しながら、最適な食事を選んでいきましょう。
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- 飼い主様へ
- 他動物病院を受診中の場合は、かかりつけ動物病院の担当獣医師様からご予約をお願いします。
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- 獣医師様へ
- 専門診療をご希望の動物病院様からのお申し込みは、下記予約フォームより随時受け付けています。
検査を受けられる動物さんに、検査前日の夜からの絶食(最低10時間)をお願いしています。
飲水は検査当日の朝まで可能です。