犬さんや猫さんの健康診断や尿検査で「膀胱結石が見つかりました」と言われ、すぐに手術が必要ですと言われてませんか?そう言われて不安に感じる飼い主様はもちろん少なくありません。
膀胱結石は放置すると血尿や頻尿の原因となり、場合によっては尿道閉塞による緊急事態につながることもあります。
今回は、犬さんや猫さんの膀胱結石について、症状や治療法、そしてよくご質問をいただく「開腹手術と腹腔鏡手術の違い」について分かりやすくご紹介します。
目次
膀胱結石とは?
膀胱結石とは、膀胱の中にできる石状のかたまりです。
尿の成分が結晶化し、それが徐々に大きくなることで形成されます。
結石の種類には、
- ストルバイト結石
- シュウ酸カルシウム結石
- 尿酸塩結石
- シスチン結石
などがあります。
結石の種類によっては食事療法で溶解できるものもありますが、溶けない結石や大きな結石は手術による摘出が必要になります。
こんな症状はありませんか?
膀胱結石のある犬さんや猫さんでは、次のような症状がみられます。
- 血尿が出る
- トイレに何度も行く
- 排尿時に痛そうにする
- 尿が少量しか出ない
- 排尿姿勢をとるが尿が出ない
- 陰部を頻繁になめる
特に「尿が出ない」状態は命に関わる緊急疾患です。早めの受診を強くおすすめします。
膀胱結石の治療方法
治療方法は結石の種類や大きさ、数によって異なります。
① 食事療法
ストルバイト結石などの一部の結石では、専用の療法食で溶解できる場合があります。
ただし、
- 溶解まで数週間〜数か月かかる
- すべての結石が溶けるわけではない
- 尿道閉塞のリスクがある
といった点に注意が必要です。
② 手術による摘出
以下のような場合には手術が推奨されます。
- 溶解できない結石
- 大きな結石
- 結石が多数存在する
- 血尿や膀胱炎を繰り返している
- 尿道閉塞のリスクが高い
開腹手術と腹腔鏡手術の違い
膀胱結石の摘出手術には、大きく分けて「開腹手術」と「腹腔鏡手術」があります。
開腹手術とは?
お腹を大きく切開し、膀胱を直接持ち上げてきて結石を摘出する方法です。
長年行われている標準的な手術で、多くの動物病院で実施されています。
メリット
- さまざまな症例に対応できる
- 大きな結石でも摘出しやすい
- 特殊な機器が不要
デメリット
- 傷口が比較的大きい
- 術後の痛みが出やすい
- 回復にやや時間がかかる(入院期間が長い)
腹腔鏡手術とは?
小さな傷からカメラ(腹腔鏡)や専用器具を挿入し、モニターを見ながら結石を摘出する方法です。
メリット
- 傷が小さい
- 術後の痛みが少ない
- 回復が早い(当日退院もしくは1泊入院で可能)
- 拡大視野で細かな結石を確認しやすい
- 傷跡が目立ちにくい
デメリット
- 実施できる病院が限られる
- 専用設備が必要
- 手術費用が高くなる場合がある
- 症例によっては適応外となる
どちらが良いのでしょうか?
「腹腔鏡だから必ず良い」「開腹だから劣る」というわけではありません。
重要なのは、
- 結石の大きさ
- 結石の数
- 犬猫さんの体格
- 持病の有無
- 病院の設備や経験
などを総合的に判断することです。
当院では、開腹手術と腹腔鏡手術いずれも対応可能で、それぞれの症例に合わせて最適な治療方法をご提案しています。
手術後に気をつけること
膀胱結石は摘出して終わりではありません。
結石の種類によっては再発しやすいため、
- 定期的な尿検査
- レントゲン検査
- 超音波検査
- 療法食やサプリメントの継続
- 十分な飲水
がとても重要です。
摘出した結石を分析することで、再発予防に役立てることができます。
まとめ
膀胱結石は犬さんや猫さんによくみられる泌尿器疾患です。
血尿や頻尿などの症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
手術には開腹手術と腹腔鏡手術があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。大切なのは、その子にとって最適な治療法を選択することです。
「最近トイレの様子がおかしい」「血尿が出ている」「健康診断で結石を指摘された」など気になることがありましたら、是非お気軽に当院にご相談ください。
ハグウェル動物総合病院 吉川美南院の体制
ハグウェル動物総合病院 吉川美南院では、避妊・去勢などの予防手術から、子宮蓄膿症などの緊急手術や乳腺腫瘍を含めた軟部外科手術まで対応可能です。
また、腹腔鏡手術も行っており、動物さんにとって負担の少ない手術を心がけています。
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