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【獣医師監修】犬猫さんの恐ろしい脾臓の腫瘍とは

 

 

【専門診療】中津  院長

【担当科目】総合診療科・神経科・腫瘍科

 

犬猫さんの体の中には多くの臓器がありますが、その中でも「脾臓(ひぞう)」は病気が見つかりにくい臓器の一つです。脾臓はお腹の左側に位置し、血液をろ過したり、古い赤血球を処理したり、免疫機能に関わる重要な役割を持っています。しかし、この脾臓には腫瘍が発生することがあり、特に犬さんでは比較的多く認められる腫瘍の一つです。

今回は、犬猫さんに発生する脾臓腫瘍について、原因、症状、診断、治療、予後まで獣医師の視点から詳しく解説します。

脾臓腫瘍とは何か

脾臓腫瘍とは、脾臓の組織に発生する腫瘍の総称です。腫瘍には大きく分けて良性腫瘍と悪性腫瘍があります。脾臓ではどちらも発生しますが、犬さんでは悪性腫瘍の割合が比較的高いことが知られています。

代表的な脾臓腫瘍には次のようなものがあります。

  • 血管肉腫
  • 血管腫
  • 脾臓過形成(結節性過形成)
  • 血腫
  • リンパ腫
  • 肥満細胞腫

この中でも特に重要なのが血管肉腫です。犬さんの脾臓腫瘍の中で最も多い悪性腫瘍であり、非常に進行が早い腫瘍として知られています。

犬猫さんでの発生傾向

  • 犬さん

    脾臓腫瘍は比較的よく見られ、特に中高齢犬に多く発生します。大型犬に多い傾向があり、ゴールデンレトリバー、ジャーマンシェパード、ラブラドールレトリバーなどで発生率が高いことが知られています。
  • 猫さん

    脾臓腫瘍は犬さんほど多くありません。猫の場合はリンパ腫や肥満細胞腫が比較的多いとされています。

脾臓腫瘍の原因

多くの腫瘍と同様に、脾臓腫瘍の明確な原因は完全には解明されていません。しかし、いくつかのリスク要因が考えられています。

加齢、遺伝的要因、慢性的な炎症、免疫異常、環境要因などです。

特に血管肉腫は血管内皮細胞から発生する腫瘍であり、脾臓のように血流が豊富な臓器で発生しやすいと考えられています。

どのような症状が出るのか

脾臓腫瘍の怖い点は、初期にはほとんど症状が出ないことです。そのため、健康診断や他の病気の検査中に偶然見つかることも少なくありません。

症状が現れる場合には次のようなものがあります。そして、症状が出る=緊急性が高いといえます。

  • 元気消失
  • 食欲低下
  • お腹が張る(腹部膨満)
  • 貧血
  • 歯ぐきが白くなる
  • 呼吸が荒くなる
  • 突然の虚脱(倒れる)

特に注意が必要なのは「脾臓破裂」です。脾臓腫瘍は内部で出血しやすく、破裂すると腹腔内出血を起こします。これにより急激な貧血やショック状態となり、緊急手術が必要になることもあります。

診断方法

脾臓腫瘍の診断には複数の検査を組み合わせます。

  • 身体検査

    腹部触診で脾臓の腫大を確認することがあります。
  • 血液検査

    貧血や血小板の低下が見られることがあります。
  • 超音波検査

    脾臓腫瘤の発見には最も重要な検査です。腫瘤の大きさや内部構造、出血の有無を確認できます。
  • レントゲン検査

    脾臓の腫大や腹水の有無を確認します。
  • CT検査

    腫瘍の広がりや転移の有無をより詳しく評価することができます。

ただし、画像検査だけでは良性か悪性かを完全に区別することは難しい場合が多く、最終診断は摘出後の病理検査によって確定します。

治療方法

脾臓腫瘍の基本的な治療は脾臓摘出手術です。脾臓は摘出しても生活に大きな支障が出にくい臓器であるため、腫瘍が確認された場合には外科的摘出が選択されることが多くなります。

  • 良性腫瘍の場合

    手術で完全に治癒する可能性が高いです。
  • 悪性腫瘍の場合

    手術に加えて抗がん剤治療が検討されることがあります。特に血管肉腫ではドキソルビシンなどの化学療法が行われることがあります。

予後

予後は腫瘍の種類によって大きく異なります。

  • 良性腫瘍

    脾臓摘出のみで長期生存が期待できます。
  • 血管肉腫

    手術のみの場合の平均生存期間は約1〜3か月と言われています

    手術+抗がん剤の場合は約4〜6か月程度と報告されています

ただし、早期発見で破裂前に手術できた場合は生存期間が延びる可能性があります。

早期発見の重要性

脾臓腫瘍は症状が出にくいため、早期発見には定期的な健康診断が非常に重要です。特に7歳以上の犬猫さんでは、年1〜2回の健康診断で腹部超音波検査を行うことが推奨されます。

健康診断によって破裂前に腫瘍を発見できれば、緊急事態を避けて計画的な手術が可能になります。

まとめ

脾臓腫瘍は犬では比較的よく見られる腫瘍であり、突然の出血やショックを引き起こすこともある危険な疾患です。しかし、健康診断による早期発見と適切な外科治療によって命を守ることができるケースも多くあります。

「元気そうだから大丈夫」と思っていても、体の中では病気が進行していることがあります。特に中高齢の犬猫さんでは、定期的な健康診断が大切な命を守る鍵になります。愛犬・愛猫が長く健康に過ごすためにも、ぜひ定期的なチェックを受けるようにしましょう。

ハグウェル動物総合病院 横浜鶴ヶ峰院の体制

セカンドオピニオン設置

ハグウェル動物総合病院では、腫瘍疾患に直面した飼い主様と動物さんに、より良い選択をしていただけるよう セカンドオピニオン外来 (専門診療の腫瘍科、中津 央貴獣医師)を設けています。

腫瘍は種類や進行度によって治療方法が大きく異なり、外科手術・化学療法・放射線治療・緩和ケアなど多様な選択肢があります。そのため、診断や治療方針について複数の視点から検討することが大切です。

当院ではCTなどの高度画像診断を用い、腫瘍の性質や広がり、転移の有無を的確に把握したうえで、専門的な知見をもとに治療方針をご提案いたします。セカンドオピニオンを通じて、飼い主様が納得し、安心して治療に臨んでいただけることを第一に考えています。

横浜市から川崎・大和エリアまで、地域の皆さまの“かかりつけ”として、安心の獣医療をお届けします。

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