

【専門診療】中津 院長
【担当科目】総合診療科・神経科・腫瘍科
冬の時期、犬さんや猫さんが「いつもより動かない」「じっと丸まっている」「震えている」などの様子が見られることは珍しくありません。
しかしその原因が単なる寒さによる省エネモードなのか、あるいは神経・筋肉の病気のサインなのかを見分けることは、実はとても重要です。
飼い主さまが気づきにくい繊細な症状も多く、早期発見のためには「寒さによる反応」と「病気による異常」の違いを知っておくことが大切です。
目次
寒さで起こる正常な反応とは?
犬さん・猫さんが寒いとき、身体は熱を逃がさないために以下のような変化を見せます。
① 動きがゆっくりになる
エネルギー消費を抑え体温保持のため、活動量が低下します。
② 丸まって寝ている
お腹や足先を守ろうと、体を丸めて熱を保持します。
③ 軽い震え(シバリング)
筋肉を細かく動かすことで熱を産生する自然な体温維持反応です。
寒さ由来(正常)の特徴
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抱っこやブランケットで温めると改善する
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食欲や意識はいつも通り
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歩き方に左右差・ふらつきがない
これらが揃っていれば、生理的な反応の可能性が高いです。
寒さと間違えやすい神経・筋肉トラブル
寒さのせいだと思っていたら、実は病気が進行していた…というケースは少なくありません。
以下は特に冬に悪化しやすい神経・筋肉疾患です。
① 椎間板ヘルニア
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急に歩かなくなる
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立ち上がりにくい
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背中を丸めて痛がる
冬は筋肉が硬くなり、軽度のヘルニアが悪化しやすくなります。
② 脊髄空洞症
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首回りを触ると嫌がる
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ふらつきがある
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後ろ足の交差やつまずき
小型犬に多い病気で、寒い日は痛みが出やすく見落とされがち。
③ 筋炎・重症筋無力症
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歩くとだんだん力が入らなくなる
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すぐ座り込む
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まぶたが下がる
神経と筋肉の接合部の異常により力が入らなくなる病気です。
④ 末梢神経障害
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四肢の震え
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足先の脱力
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爪を引きずる音がする
糖尿病や免疫疾患、腫瘍などが背景にあることもあります。
寒さ?病気?見分けるポイント
以下のような症状は、「寒いだけでは説明できないサイン」です。
① 温めても改善しない
→ 痛み・神経異常が疑われる
② 歩き方に異常がある
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ふらつく
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片足をかばう
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後ろ足がクロスする
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階段を嫌がる
これは寒さではなく神経・筋疾患の典型的な所見。
③ 触ると痛がる(特に背中・首)
→ ヘルニアや脊椎疾患の可能性
④ 震え方が左右で違う
→ 片側の筋力低下・神経麻痺の初期症状
⑤ 発作のような震え
→ 神経発作(てんかん類似)や低血糖も鑑別に入る
⑥ 食欲低下・元気消失を伴う
→ 単なる寒さでは起こりにくい
早めの受診が必要なケース
以下に当てはまる場合は、冬の様子見は危険です。
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急に立てない・歩けない
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後ろ足がふらつく
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触ると強い痛みを訴える(鳴く/怒る)
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排尿姿勢が取りにくい、尿が漏れる
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抱っこすると痛がる
神経疾患は数時間〜数日のタイミングで治療成績が大きく変わるため、早期発見が最重要です。
まとめ:冬の「動かない」は重大サインかも
冬になると犬さん・猫さんの動きが鈍くなるのは珍しくありません。
しかし、“寒さのせい”と決めつけてしまうと、重大な神経疾患を見逃す危険性があります。
少しでも違和感があれば、早めに獣医師にご相談ください。冬は神経疾患が悪化しやすい季節。大切な家族のために、早期発見・早期治療が何より大切です。
ハグウェル動物総合病院 横浜鶴ヶ峰院の体制
セカンドオピニオン設置
神経症状に対して迅速な対応を行います。
必要な検査として神経学的検査(反応・歩様など)、血液検査、CT(脳構造評価)、(理想的には)脳波検査、CSF(髄液)検査、MRI検査を実施して、原因を特定し適切な治療を行います。
特に「けいれん」「発作」「失神」などのケースでは、的確な診断が非常に重要です。
また、専門診療の神経科(中津 央貴獣医師)を設けているため、セカンドオピニオン、さらには繰り返すけいれん発作など、治りが悪い症状の受け入れを行っております。
横浜市から川崎・大和エリアまで、地域の皆さまの“かかりつけ”として、安心の獣医療をお届けします。
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