
“高血圧”と聞くと、ヒトの病気を思い浮かべる方も多いと思います。実は、犬さん猫さんでも高血圧になることがあります。
症状が分かりにくいため気づかれにくい病気ですが、進行してしまうと失明や発作などにつながる場合もあります。
今回はそんな怖い病気である高血圧について、知っておきたいポイントをわかりやすくご紹介します。
そもそも血圧とは?
テレビや健康診断などでよく聞く“血圧”ですが、そもそも何を指しているのかご存知でしょうか。
血圧とは、“心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力(圧力)”のことです。
心臓は収縮と拡張を繰り返し、ポンプのような動きをすることで全身の臓器に血液を送っています。
その収縮期、つまり血液を送り出すときの最も高い圧力を“収縮期血圧”と呼び、いわゆる“上の血圧”がこれにあたります。一方拡張期、つまり心臓に血液が戻るときの最も低い圧力を“拡張期血圧”と呼び、“下の血圧”と呼ばれます。
標的臓器障害
目、腎臓、脳、心臓は数ある臓器の中でも特に高血圧の影響を受けやすいと言われています。これらは標的臓器と呼ばれ、標的臓器にダメージが出ることを“標的臓器障害”と言います。例えば、腎臓にダメージが出た場合は慢性腎臓病の進行、目であれば失明、脳であれば発作、心臓であればうっ血性心不全などです。
診断
犬猫さんの高血圧は、前述した収縮期血圧と標的臓器障害の有無で判断します。
よくCMなどで“血圧が180を超えたら”という言葉を耳にしますよね。犬猫さんでも数値は非常に重要で、収縮期血圧が160mmHgを超え、標的臓器障害がある場合は治療開始となります。標的臓器障害がない場合でも180mmHgを超えていれば治療開始となります。
原因
高血圧には特発性(原因不明)と二次性があります。高血圧の犬猫さんの8割以上は二次性、つまり何かの病気に併発して高血圧を発症しています。
高血圧を引き起こす病気は数多くありますが、代表的なものを以下に挙げました。
- 慢性腎臓病
- 糖尿病
- 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
- 甲状腺機能亢進症
これらの病気は血液検査やエコー検査で発見できる病気です。定期的な健康診断は早期発見につながります。
治療
高血圧の犬猫さんで、前項の基礎疾患がある場合はそちらの治療を行います。それでも高血圧が持続する場合や、早急に高血圧治療が必要な場合は“降圧剤”を使用します。降圧剤とは、血管を広げて血液の流れをスムーズにすることで血圧を下げるお薬です。
まとめ
犬猫さんの高血圧は目に見える症状が出にくく、気づきにくいからこそ注意が必要な病気です。
特にシニア期に入った犬猫さんは定期的な健康チェックがとても大切です。
当院では健康診断も随時受け付けております。お気軽にご相談ください。
ハグウェル動物総合病院 吉川美南院の体制
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