
目次
腎泌尿器科

【腎泌尿器科診療】室 卓志 獣医師
【担当科目】総合診療科・腎泌尿器科・消化器科
犬さんや猫さんの排尿トラブルの中でも、特に注意が必要なのが尿道結石です。結石そのものが膀胱にあるだけでは無症状のこともありますが、尿道に詰まった瞬間から命に関わる緊急疾患へと変わります。今回は、獣医師の立場から尿道結石について詳しく解説します。
尿道結石とは
尿道結石とは、腎臓や膀胱で形成された結石が尿道に移動し、通路を塞いでしまう状態です。特にオスは尿道が細く長いため、閉塞を起こしやすい傾向があります。
猫さんでは若いオスに多く、犬さんでは小型犬に多い傾向があります。
主な原因
尿道結石の背景には、次のような要因があります。
・尿のpHの異常
・ミネラルバランスの乱れ
・水分摂取量の不足
・肥満
・運動不足
・体質や遺伝的要因
・膀胱炎の併発
結石の種類としては、ストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石が代表的です。犬さんでは感染性のストルバイト結石、猫さんでは無菌性ストルバイトやシュウ酸カルシウム結石が多く見られます。
症状
初期段階では次のようなサインが見られます。
・何度もトイレに行く
・少量しか尿が出ない
・血尿
・排尿時に痛がる
・トイレ以外で排尿する
完全に詰まってしまうと
・まったく尿が出ない
・元気消失
・嘔吐
・お腹が張る
・強い痛み
という状態になります。
特に猫さんのオスでは、数時間から半日で急速に悪化し、腎不全や高カリウム血症による不整脈を起こすことがあります。これは命に関わる状態です。
診断
診断には以下を組み合わせます。
・身体検査
・尿検査
・レントゲン検査
・超音波検査
・血液検査
レントゲンで写る結石もあれば、写らないタイプもあるため、超音波検査が重要になることもあります。
治療
治療は緊急度によって異なります。
完全閉塞の場合は、速やかな尿道カテーテル処置による解除が必要です。その後、点滴で腎機能や電解質の異常を補正します。
結石の種類によっては食事療法で溶解可能なものもありますが、シュウ酸カルシウム結石は溶けないため外科手術が必要になることがあります。
再発を繰り返す場合には、尿道を広げる手術を検討するケースもあります。
予防と再発防止
再発率が高い疾患のため、予防が非常に重要です。
・十分な水分摂取
・療法食の継続
・定期的な尿検査
・体重管理
・ストレス管理
特に猫さんは水をあまり飲まない傾向があるため、ウェットフードの活用や給水環境の工夫が効果的です。
飼い主様へのメッセージ
排尿の様子は、体調のバロメーターです。
トイレに何度も行く、様子がおかしい、尿が出ていないかもしれないと感じたら、様子を見るのではなく、すぐに受診してください。
尿道閉塞は時間との勝負です。早期発見・早期対応が命を守ります。日々の観察と定期健診が、愛犬・愛猫の健康を守る大きな力になります。
ハグウェル動物総合病院 横浜鶴ヶ峰院の体制
セカンドオピニオン設置
下部尿路疾患の症状に対して迅速に対応し、必要な検査(血液検査・尿検査・レントゲン・超音波・CT検査など)を実施して、原因を特定し適切な治療を行います。
特に「頻尿」「血尿」「尿が出ない尿閉」などのケースでは、早期の処置が非常に重要です。
また、専門診療の腎泌尿器科(室 卓志獣医師)を設けているため、セカンドオピニオン、さらには重症化した下部尿路疾患や慢性腎臓病など、長期的なケアが必要なケースの受け入れを行っております。
横浜市から川崎・大和エリアまで、地域の皆さまの“かかりつけ”として、安心の獣医療をお届けします。
ご予約・ご相談はお気軽に!
LINE・お電話(045-442-4370)・受付(動物病院総合受付)にて承ります♪

