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【獣医師監修】犬猫さんの腎結石の診断と治療

犬猫さんの腎結石は、無症状で見つかることも多い一方で、尿管閉塞や腎盂腎炎など重篤な合併症につながる可能性があるため、診断後の評価と治療方針の決定が重要となります。結石の種類や位置、尿路の拡張所見、腎機能、感染の有無などを総合的に判断し、経過観察が適切なケースと、早期の外科介入が望ましいケースを見極める必要があります。本記事では、犬猫さんの腎結石に対する診断の流れと治療選択肢について、獣医師の視点から整理して解説します。

腎泌尿器科

 

【腎泌尿器科診療】室 卓志 獣医師

【担当科目】総合診療科・腎泌尿器科・消化器科

 

腎結石の診断


腎結石の評価は「石があるか」だけでなく、「今どれくらい危険か」を見極めるのが肝です。主に以下を組み合わせます。

  1. 画像検査
    ・腹部超音波
    腎盂の拡張(尿のうっ滞)や腎実質の状態、尿管拡張、炎症所見の評価に強いです。結石の影響を全体像として把握できます。
    ・レントゲン
    シュウ酸カルシウムなど一部の結石は写りやすい一方、写りにくい結石もあります。サイズ変化の追跡には役立ちます。
    ・CT
    結石の位置や数、尿管の閉塞評価に非常に有用です。治療方針決定の精度が上がります。

  2. 尿検査
    尿比重、pH、尿沈渣(結晶の有無)、潜血や蛋白、炎症所見、感染の有無を確認します。結晶があれば結石の種類推定に役立ちますが、結晶がないから結石がないとは言えません。

  3. 尿培養検査
    感染が疑われる場合や、ストルバイトを疑う場合、再発を繰り返す場合は重要です。抗菌薬の選択を科学的に行うために必要になります。

  4. 血液検査
    腎機能(BUN、クレアチニン、SDMA)、電解質、炎症反応などを評価します。閉塞が疑われる場合は特に緊急性判断に直結します。


腎結石の治療

腎結石の治療は大きく分けて、

  1. 経過観察(モニタリング)
  2. 内科的管理(食事や水分、感染管理)
  3. 外科治療(閉塞解除や外科的処置)
    の三層で考えると整理しやすいです。

経過観察が選ばれる条件

  • 無症状
  • 腎盂拡張や尿管拡張がない
  • 腎機能が安定
  • 結石サイズが小さく、増大傾向が乏しい
    この場合でも、定期的な画像フォローと尿検査が重要です。犬猫ともに「放置」ではなく「管理」です。

    内科的管理の柱


    ・水分摂取量を増やす
    尿を薄め、結晶化しにくい環境を作るのが基本です。猫ならウェット食、給水器、複数の水飲み場、好みの器などを工夫します。
    ・食事管理
    結石タイプの推定に基づき、尿pHやミネラルバランスをコントロールします。ただし腎結石では溶解が期待できないタイプも多く、目的は溶解より再発抑制や増大抑制になることがあります。
    ・感染の治療と再発予防
    尿培養に基づいて抗菌薬を選び、治療後に再検査で消失確認をします。感染が残ると結石が温床になります。
    ・基礎疾患の評価
    尿酸塩なら肝疾患やシャント評価、シスチンなら体質要因の評価など、原因側への介入が再発抑制に直結します。

    外科介入が必要になる代表例


    ・尿管閉塞が疑われる、または確認された
    ・腎盂腎炎を繰り返す
    ・結石が増大し、閉塞リスクが高い
    ・痛みや全身症状が強い
    介入方法は、動物種、結石の部位、施設の設備、腎機能、緊急度で変わります。

腎結石が腎盂尿管移行部付近にみられ、尿管閉塞が疑われる場合、尿管切開や腎盂切開による結石摘出が実施されます。腎結石がある程度大きい場合、腎切開による結石摘出が実施されます。

腎結石による感染が重度で腎盂内に膿が貯まる膿腎症となる場合、腎臓摘出が必要な場合があります。

最後に

腎結石は、無症状のまま見つかることも多い一方で、尿の流れが悪くなったり、感染を繰り返したりすることで体調に影響が出ることがあります。特に猫さんでは、尿管が細いため小さな結石でも急な変化につながることがあり、早めの判断がとても大切です。結石が見つかったときは、検査結果をもとに「今すぐ治療が必要なのか」「経過観察でよいのか」を整理し、最適な方針を一緒に考えていきましょう。気になる症状がある場合や、健診で結石を指摘された場合は、お気軽にご相談ください。

ハグウェル動物総合病院 横浜鶴ヶ峰院の体制

セカンドオピニオン設置

下部尿路疾患の症状に対して迅速に対応し、必要な検査(血液検査・尿検査・レントゲン・超音波・CT検査など)を実施して、原因を特定し適切な治療を行います。

特に「頻尿」「血尿」「尿が出ない尿閉」などのケースでは、早期の処置が非常に重要です。

また、専門診療の腎泌尿器科(室 卓志獣医師)を設けているため、セカンドオピニオン、さらには重症化した下部尿路疾患や慢性腎臓病など、長期的なケアが必要なケースの受け入れを行っております。

横浜市から川崎・大和エリアまで、地域の皆さまの“かかりつけ”として、安心の獣医療をお届けします。

 

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