こんにちは。
5月頃に開業予定の「ハグウェル動物総合病院 吉川美南院」です。
私たちは、予防医療だけではなく、精度の高い画像検査やCT検査に加え、整形外科や循環器科などの専門治療、さらには腹腔鏡を活用した手術などの高度医療まで一貫して対応する総合動物病院として、犬さん・猫さん・フェレットさんの診療を行う予定です。
ご家族の皆さまに「ハグウェルに来て良かった」と感じていただける病院を目指し、毎週木曜日に動物さんの健康に役立つ情報をお届けしていきます。
今回は犬猫さんのフィラリアの予防についてです。
毎年春先に、動物病院からフィラリア症予防のお知らせが届くと思いますが、理由として季節的に暖かくなってくることにより、蚊や外部寄生虫が活性化してくるため予防の季節をお伝えしたいからなのです。最近では、地球温暖化の影響も受け、投与時期が通年投与や早まっている地域も見受けられます。さらに、うちの子は外に出ないから大丈夫?と思いがちですが、そんなことはありません!日本にはフィラリアを媒介する蚊が16種類もいると言われています。室内さらには散歩中など、いつ蚊に刺されてしまうかはわかりません。
フィラリア症は危険な病気ですが、動物病院できちんと予防することでしっかり予防できると言われています。
今回は、フィラリア症の感染経路や症状について理解を深め、愛犬を守っていただけると幸いです。

フィラリア症の感染経路
通称フィラリア症(犬糸状虫症)は、フィラリアという長さが15~30cmの寄生虫が犬猫さんの体内(心臓や肺動脈付近)に寄生することで発症し、心臓や肺へ悪影響を起こす感染症です。フィラリアの感染経路は、感染している犬猫さんに蚊が吸血し、蚊の中で感染幼虫まで成長します。その感染幼虫を体内にもつ蚊に刺されることで犬猫さんの体内に侵入します。犬猫さんの体内に侵入した感染幼虫は、皮下組織や筋組織で約半年をかけて成虫となり、最終的に心臓や肺動脈に寄生するのが特徴です。予防期間としては、蚊が出始めてから1か月以内でスタート、蚊が出終わってから1か月後までとされています(埼玉県では4月~12月までが推奨されています)。感染して2ヶ月以内でないとフィラリアの薬による駆除は行えません。

フィラリアの成虫はミクロフィラリアというフィラリアの赤ちゃんを生み出します。しかし、ミクロフィラリアは単体では成虫になることができず、一度蚊の体内に入り込むことで感染幼虫となります。そのため、蚊を媒介してフィラリア症の感染が拡大していくのです。
また、フィラリアは犬さんの病気と思っている飼い主様が多いですが、フィラリアは猫さんにも感染します。さらに猫さんの10頭に1頭はフィラリアに感染しているという報告もあります。猫さんにも必要な予防であることは間違いないので猫さんの飼い主様も大切な家族の健康を守るためにしっかりと予防してあげてください。猫さんも犬さん同様に感染すると体内で発育していきます。

日本にはフィラリアの感染幼虫をもつ蚊が16種類いると言われています。
フィラリア症の症状
犬猫さんの体内に入り込んだフィラリアの感染幼虫は、徐々に成長し、やがて成虫となり、最終的に心臓や肺動脈付近に寄生します。実はフィラリア症になった犬猫さんでも、寄生しているフィラリアの数が少ない場合や、感染初期の場合は、症状がみられないため、感染が見過ごされることが多いのです。よって、フィラリア症は長期間の寄生により症状が出始めると言われております。
ならちょっとくらい感染しても平気なのでは?と思いがちですが、寄生したフィラリアが肺や心臓に悪さをして突然死となるケースもあるため油断は禁物です。
また、体内に寄生しているフィラリアの数が多ければ多いほど、症状は重篤です。
フィラリア症だけに見られる症状というのは特にありませんが、よく見られる症状として

などです。もし、思い当たる症状が見られる場合は、すぐに動物病院へ受診しましょう。
猫さんの場合も重篤な症状が認められる場合がありますので注意が必要です。

第Ⅰ病期(HARDの症状)

第Ⅱ、第Ⅲ病期に移行することにより、症状の重症度が増していきます。呼吸困難や咳、食欲不振、体重減少などの症状が見られます。悪化すると突然死を招くこともあるのです。
*猫さんのフィラリア症は、他の病気の症状と似ていたり、確定診断が難しいため、見逃されているケースが多いと考えられています。
今回の内容で伝えたいこと
・地域によって、投与期間が変わってきているので注意が必要(埼玉県は4月~12月が推奨されています)
・フィラリアの予防期間は、蚊に刺されて感染してから2ヶ月以内(なので、毎月忘れずに投与)
・フィラリアは犬猫さんから蚊に感染し、また犬猫さんに感染する
・フィラリア症にだけ出る症状はないが、突然死を起こすこともあるので予防は必須
最後に
フィラリア症の予防が犬さんの寿命を延ばしたと言っても過言ではないため、しっかりと予防することをおすすめします。また猫さんに対しても恐ろしい病気であることは間違いないので、猫さんでもしっかりと予防することをおすすめします。
